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微分幾何学 3: 曲率は曲がり方を数字にする

  1. 1 微分幾何学 1: 多様体は近くで見ると平らな場所
  2. 2 微分幾何学 2: 接ベクトルと曲面のものさし
  3. 3 微分幾何学 3: 曲率は曲がり方を数字にする
  4. 4 微分幾何学 4: ガウスの驚異の定理を高校生向けに読む

曲率は、曲がり方を数字で表す考え方です。

曲線なら直感はわかりやすいです。まっすぐな線の曲率は 0 です。小さい円ほど急に曲がるので、曲率は大きくなります。

半径 RR の円の曲率は

κ=1R\kappa = \frac{1}{R}

です。

大きな円はゆるく曲がります。小さな円はきつく曲がります。だから半径の逆数になります。

曲面では、方向によって曲がり方が違う

曲面では少し面白いことが起きます。

同じ点でも、どの方向に切るかで曲がり方が変わります。

球面なら、どの方向に切っても同じように丸く曲がります。

円柱なら、ぐるっと回る方向には曲がっていますが、縦方向にはまっすぐです。

円柱では、展開すると直線に見える曲線がある

紙を丸めた円柱では、表面を切って開くと斜めの直線になる道があります。外からはらせんに見えても、表面の住人にはまっすぐです。

円柱は外から見ると曲がっています。でも紙を切って開けば平面になります。

つまり、円柱の表面の住人にとっては、円柱は本質的には平らです。

正の曲率と負の曲率

球面のように、どの方向にも同じ側へ曲がる曲面は正の曲率を持ちます。

鞍面のように、ある方向には上へ、別の方向には下へ曲がる曲面は負の曲率を持ちます。

鞍面は、向きによって曲がり方の符号が変わる

鞍面では、ある方向には上に曲がり、別の方向には下に曲がります。曲率を 1 つの数字で見たくなる場面です。

鞍面では、曲面上に小さな三角形を描くと、平面の三角形とは角度の和がずれます。

球面では三角形の角度の和が 180180^\circ より大きくなります。鞍面では小さくなります。

ガウス曲率

曲面のある点で、いちばん大きく曲がる方向の曲率を k1k_1、いちばん小さく曲がる方向の曲率を k2k_2 とします。

ガウス曲率は

K=k1k2K = k_1 k_2

で定義されます。

球面では k1k_1k2k_2 も同じ符号なので、KK は正です。

円柱では一方が曲がり、もう一方が 0 なので、K=0K=0 です。

鞍面では一方が正で、もう一方が負なので、KK は負です。

まとめ

曲率は、曲がり方を数字で表す道具です。

曲面では方向によって曲がり方が違うため、2 つの主曲率を考え、その積としてガウス曲率を作ります。

次回は、このガウス曲率についての有名な定理、ガウスの驚異の定理を見ます。

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